関節を痛めた時には筋トレというけど?

Mid adult man, lifting weights, rear view

関節は靭帯で構成されていて、複数の骨と骨をしっかりとつなぎ止めている。前回書いた様にこの靭帯が事故やスポーツ障害で、衝撃的な力がかかったり、同じ部分に同じ様な力がかかる様な作業を慢性的に続けていて徐々に靭帯が引き伸されていった場合、関節がゆるくなり不安定となる。

一般的に痛めた関節を保護するためには筋肉を鍛えると言うのだが、筋肉を強くして関節を安定させると言うのは違うと考えている。筋肉を鍛える事が悪い事とは思っていないが、体幹筋は随意筋である以上、自分の反射を除くと意思で筋肉に力を入れてなければ、筋肉は収縮しない。しかも、筋肉を強くすると言う事は最大の筋力が上がるだけで、脱力時の筋力が上がってるわけではない。

例えば、ボールを投げた時には手からボールが離れた瞬間から振り切るまでは、肩の筋肉には力が入っていない。そのため、腕を一緒に投げているのと同じ事になり、靭帯は徐々に引き伸され、肩関節はゆるくなっていく。

膝関節では大腿四頭筋が弱くなると膝の痛みに繋がると言って足首におもりを付けて膝の曲げ伸ばしを行っているが、膝関節は立っている時には重力で膝関節が押し付けられているので、筋肉が収縮しなくても不安定になるとは思えない。もちろんオーバーウエイトや指関節に変位があると痛みは強くなるの言うまでもない。

前述した様に筋トレが悪いと言う事ではなく、筋トレの意味合いを知る事は大事であると思う。筋肉を使う事で筋肉の長さが元に戻るのではないかと考える。靭帯が伸びていくと当然筋肉も引き伸されるのだから、との筋肉を使わないでいると筋肉も長くなっていくだろう。その予防のために筋トレは効果的だと思う。

トレーニングと言うより日頃から筋肉をよく使う事が大事になる。一番よいのはよく歩くと言う事であり、散歩程度ではなく、靴ひもをしっかり締めて、軽く肘を曲げて、大股早歩きを意識して、一日1万歩ではなく、連続で30分くらいを目安で歩く事をお勧めする。

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