月に一回ないし二回くらいいらっしゃるクライアントさん。50代後半なのだが、趣味でバレーボールをしている。10日ほど前に左膝を痛めて来院。普段は週末の練習に備えて金曜日にいらっしゃる事が多いが、今回は月曜日に連絡があった。
これはかなり痛めたと思っていたら、脚を引きずって部屋に入ってきた。聞けば、二日前アタックの練習で着地をした時に痛めたと言っている。しかも、その後の試合まで痛みをこらえて参加したそうだ。
おかげで日曜日は動く事も出来ず、月曜日も会社を早退してきた。ただ、普段いくら言ってもアイシングをしない方なのだが、今回はしっかりアイシングをしたそうだ。
膝の検査をすると左の脛骨が大腿骨に対し外旋変位をしている。この状態では膝が真っ直ぐに伸びない事になる。調整を行う時に普通に変位している方は、たいして時間がかからず膝の動きが回復してくるのだが、今回は時間がかかっても変位が調整出来ない。
私が行っている調整方法は、クライアントをうつ伏せにして、膝を直角にして足底から膝関節に押圧を加えて脛骨を内旋させる様にして行くのだが、この方は中々膝の変位が回復しなかった。かなり強烈に負荷が掛かったと思われる。骨盤の検査でも左の仙腸関節の後方変位があった。
おそらく着地の際に膝を深く曲げる様な形で着地したと考えられる。そのため、膝関節の外旋変位と寛骨の後方変位が起きたのであろう。
骨盤と膝関節の調整後、脚を引きずる事無く歩き、靴を履く時にしゃがんで靴ひもを結ぶのに膝を曲げるのが楽になっていると言っていた。
本日は普通に歩くのに痛みは無いが、坂道を下る際に不安があると言っていた。
膝の調整はやはり時間がかかったが、前回ほどではなく動きが安定してきた。しゃがんでもかなりらくだという事で、痛みがでなければ週末に練習に行きたいと話された。
本来なら今週までは練習に行かないで欲しいのだが、よほどバレーボールが好きなのであろう。激しい練習はしない様に話したが、練習を始めれば無理だろうと思っている。
今回の事でアイシングの重要性が理解出来たそうで、続けてもらう様にした。
週末の練習でぶり返さなければ良いのだが。