股関節に病理は無いが痛みが出てい場合、多くは骨盤のゆがみに起因している事が観察され、さらに同側の膝関節に腫脹が観られる事も多い。
仙骨に対して寛骨の前方変位があると、同側の股関節の内旋変位が起こりやすい。そして、股関節の内旋変位があると膝関節を完全に伸ばす事がしづらくなり、やや屈曲した形になる。
この状態は膝関節に負担をかけるため炎症が起きて関節内には水が溜まっている事が多い。そのような膝は目で見ても解るくらい大きく、触診すると張ってる感じでプワっとした手応がある。この水は炎症を抑えるために身体が水を溜めて冷やしていると言われており、いくら抜いても炎症があるかぎり水はまた溜まる事になる。
現在、同じ様な症状がある方を二人診ているが、立位で後方から観察すると骨盤が左側に寄っていて、全体のゆがみが出ていて、左側に腰痛を股関節痛を訴えていて、触診すると左側の膝関節の腫脹がある。
一人の方にはストレッチボードに乗ってもらいアキレス腱のストレッチをしてもらっているが、腰が伸ばしやすくなっているようで、直後は股関節痛も軽減していると言っていた。しかし、椅子に座ると立ち上がる時に痛みがあり、5〜6歩、歩かないと痛みが引かないと話している。
ストッレッチに関しては以前「間違ったストレッチを行うと?(2016年1月16日分)」に書いたが、無理な力をかけたり、弾みをつける様なストレッチをしないで、ストレッチボード(つま先がすこし高くしたボード)に立つ事でアキレス腱をストレッチして膝関節も伸展しやすくする効果がある。
痛みが出ない位の運動も必要なのだが、一般的に言う筋肉をつけると言うのではなく、今自分についている筋肉をよく使う事が大事ではないかと考えている。