あるテレビ番組で、急性腰痛は筋膜同士の癒着が原因であり筋膜の癒着をはがすと痛みが無くなると言っていた。 方法は生理食塩水を筋膜の間に注射すると言うものであったのだが、この方法はどこの病院でも行っているのではないようだ。
実際にエコーで画像を観ながら注射をして、筋膜同士が剥がれていくのが見える。そして、痛みが治まっていくのを確認しているから、筋膜の癒着をはがす事は大変に重要な事であるが、筋膜同士が突然癒着するとは考えにくい。やはり、癒着する原因があると考えなくてはならないだろう。
筋膜同士が癒着しているのは隣り合った筋肉が引き延ばされた状態になっていて、筋膜同士、筋肉同士が押し付けらた結果と思われる。普段より引き延ばされている状態で筋肉の動きが少ない場合に筋肉の癒着が起こると考えている。
ギックリ腰は筋肉の最終組織内ですべりが起こり筋肉内に炎症が起こる事で痛みが発生する。したがって、引き延ばされている筋肉を元の長さにする事が大事となる。筋膜が癒着している状態は慢性的な腰痛があったのではと推察している。その状態で筋肉を瞬間的に引き延ばす様なことが起きればギックリ腰になるだろう。
筋肉が引き延ばされていると言う事は、筋肉が付いている関節にゆがみがあり、傾いている方向と反対側の筋肉がてこの原理で引き延ばされる事になる。 骨盤に変位があると腰椎に傾きが生じ、腰部の筋肉の長さに左右差ができる。
前述した様に傾いた側と反対側は絶えず引き延ばされており、同様に傾いた側と反対側に身体を倒そうとすると、今度は傾いた側の筋肉が強い力で引っ張られる事で、筋肉に炎症が起きる。 カイロプラクティックでは骨盤の変位を戻し、腰椎の動きを正常に近づける事で筋肉の長さを整えていく。そして、初期段階では安静にして、筋肉の炎症が治まるまでアイシングを行う事が重要になる。