ダイエットや関節を保護するのに筋肉をつける事が大事と言われているのだが、本当に筋肉量を増やす事が大事なのだろうか? ダイエットでは筋肉量を増やして代謝を上げるとよいと言っているが、確かに筋肉量が多ければ代謝が上がるのは事実だろうが、この事を自動車に例えると、すぐ近くのスーパーに行くのに原付で行くのか大排気量の自動車で行くのかと考え方が似ていると思う。
近くのスーパーに行くのにそれほど排気量が無くても問題は無い。レースに出るなら大排気量の車が必要になるだろう。人に置き換えると普段の生活ではそれほど筋力は必要は無く、競技に出る様な方たちはやはり筋力が必要になる。と言う事になる。競技などしなくても筋力、筋量が必要ならヒトは何もしなくてももっと筋肉がついている様に思う。トレーニングをして筋肉を増やして、代謝を上げると言うのは無駄しているのではないかと思う。少ない燃料で多くの仕事をすると言うのが効率が良い。と言う事であるならヒトも食事量が少なく、普通の仕事ができる方がより効率が良いではないだろうか。
ちょっと乱暴な考え方だろうか。 しかし、筋量を増やすには、やはり筋トレが必要であり、筋量を維持するにはトレーニングの継続をする事が必要である。一度筋肉をつけてもトレーニングを止めると元に戻ってしまう。例えば、頸椎の痛みで腕神経叢に牽引がかかった様な場合、腕の筋肉が萎縮を起こす事がある。しかし、腕の神経の負荷が無くなると、筋肉の萎縮は無くなりトレーニングをしなくても筋量は元に戻る。
トレーニングをしなければトレーニング前の筋量になるし、神経障害などで萎縮した筋肉も障害が無くなると元の筋量に戻るのであれば、今現在ついている筋量が個々人の必要量なのであって、競技の様に筋力を使わないのであれば、必要以上の筋肉はいらないのではないかと考えている。
トレーニングをするよりも、今ついている筋肉をよく使う事が大事なのではないだろうか。ちょっとした距離なら交通機関を使わず徒歩で移動する。エレベーターやエスカレーターに乗らず階段を使う。と言う様な事は非常に大事であろう。
以前いらしたお年寄りに「よく歩きましょうね」と言った時にその方は、「嫌です。町内で年寄りが集まって体操をしているから、歩かなくても大丈夫」と言っていた。 確かに体操をしているのなら身体を使っているしたいした問題はないだろうが、人間は直立二足歩行が原則であり、二足歩行をする事で骨盤の動きが正常になり、全体の動きが正常に保たれるのである。
原則を無視してトレーニングで筋量を増やすと言う事には疑問を感じる。 ただし、決して筋トレが悪いとか筋肉がいらないと言っているわけではないと言う事をご理解願いたい。