痛みを感じないと?

gikkuri

施療をしていて感じる事があるのだが、身体に痛みが無いとあまり不自由を感じない様である。カイロプラクティックでは主訴とは別の関節の検査も行う。 例えば肩こりで来院した方でも膝関節の検査を行っている。

先日、肩こりでいらした方なのだが、右膝関節に腫脹があり、うつ伏せにして膝を曲げていくと、左側は踵がお尻につくが、右側はお尻まで踵が届かない。この膝ではかなり窮屈感があると思い、尋ねると「いえ、あんまり窮屈感は感じない」と言われたが、膝関節がどのようになっているかを説明をすると理解して頂けた。

四十肩などでは、初回に左右の動き方の差を検査してから施療するのだが、以前いらした方は左肩の痛みと可動制限が強かったので、右側と比較せず施療を続けてしまった。痛みは無くなって来たのだが、まだ可動域が少ない状態だったので、「では、右側と可動域を比べましょう」といって、右腕を挙上してもらったところ、右側の腕が真っ直ぐ上まで挙らず、水平から約50°程度であった。ご本人は「あ〜、右と対して変わらないから大丈夫だ」と言われ、施療を終わった事があった。

この様に痛みが無いと関節の動きが少なくても困らないのだろうが、可動域減少をほっておくと、いざ痛みが出た時に症状が強く、痛みなどが取れるのが遅くなる事が多い。脊柱にしても側弯をほっておくと他の部位のゆがみや痛みなどの症状がでやすくなる。

腕などは日常生活で真っ直ぐ上に挙げる機会が少ないため、痛みが無いと腕の動きに気がつかない事が多い。体操がてらに腕の挙上、鏡を見て背中の曲がり具合や頚の動きやすさなど、日頃から身体を動かす事をお勧めする。動きに左右差があればなるべく早いうちに調整を行うと痛みなどの症状が少なくなる。 この様に考えると「痛み」が出ると言うのはありがたい事なのだろうと思う。

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