肩関節を痛めた訳が?

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年に数度来院している60代半ばの女性。今回は腰痛の他、右肩関節の痛みで来院。痛めたときの話しを聞くと、左肩に蚊が止まったので右手で蚊を叩いたところ右肩関節に強い痛みが出た。肩関節に痛みがある方でゆるみで痛みがある方では、肩関節の内旋および内転に制限があり、強く内転させると肩関節が離開する事になり痛みが生じる。

検査をしたところ、右肩関節にかなりのゆるみがあった。詳しく聞くと子供の頃に数度、右肩関節が外れた事があり整骨院で整復した事があるそうだ。完全脱臼なのか解らないが、それにより肩関節の靭帯がゆるくなっていたものと推測される。

普段痛みが無く動きにも異常がない場合、関節を痛めている事に気がつかず、無理をする事がある。肌が弱い方なのでテーピングを使わず、調整と自宅での自己調整法を話して施療を終えた。 遠方のため次回の施療日は決められないが、自己調整法をまめに行ってもらえれば普段の生活には不自由は感じない程度になるだろう。

今回の自己調整法と普段の生活での注意を書いておく。

1)  痛めている側の肘を90°曲げて体側に軽く付け、うちわを持ち手首を使わず腕船体で風を送る様に腕を振る。 うちわの抵抗で肩関節の内、外旋筋に力を加える事になる。これは決して筋力トレーニングではなく、内、外旋筋の長さを正常にする効果がある。

2)  1)と同じ効果がある方法で、湯船につかった状態で、軽く指を閉じ水の抵抗で筋肉に力を加えてもよい。  ※うちわでは50回、風呂では20〜30回程度でよいと考える。

3)  場所があれば四つん這いで歩く事も効果的である。これは、肩関節を密着させる効果がある。肩関節だけではなく関節は密着する事で動きがよくなる。 最後にアイシングをこまめに行うと痛みが消えるのが早くなる。

また、痛めた側の手に荷物を持つ時には、軽く肘を曲げ持つ方よいだろう。肘を曲げる事によって肩関節がゆるむのを防ぐ事が出来る。以上
を参考にされたい。

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