アドバイス

大掃除でのご注意.1

大掃除でのご注意.1

なによりも「ギックリ腰」への注意ですね。何気ない動作が一番危険なのです。重い物を持つときは「これは重い物」という注意がありますし、一人で動かせないものは最初から二人以上で動かすのでそれほど怖くはないのですが、腰をかがめる動作や背中を伸ばす動作などのあまり動作を気にしない時に、筋肉が瞬間的に引き延ばされてしまいます。
筋肉は引き延ばされて障害を受けますので、ギックリ腰はくしゃみや咳で瞬間的に背中や腰の筋肉が引き延ばされた時に多く発症します。
ですので、大掃除の最中は忙しくて気にしている暇はないかもしれませんが、物を拾う様な動作や腰をかがめる時は、「これから腰を曲げる」と意識して下さい。
そして、かならず膝を曲げて腰だけを深く曲げる動作はしない様にしましょう。なにしろ、瞬間的な事ですので普段から意識する他に防ぎようはありません。

続く

歩行

仕事場までの約4kmを徒歩通勤している。

歩く事は『腰痛対策になる』と話す方が多いと思う。
理由としてたいていは筋肉の話しになるのだが、歩行はたいして筋肉を使っていないと考えている。階段や坂道を多く歩く方は相当筋肉を使うが、平坦な道を歩いているだけなら筋力はそれほど強くならないからだ。

直立二足歩行をする「ヒト」が歩いているだけで筋力を使い、エネルギーを消費するのでは大変な事だと思う。移動だけで疲れてしまうわけだから。もちろん筋肉をつける事が悪いわけではない。

歩く事は骨盤の動きを正常化して、骨盤の可動が正常になれば、脊柱の可動性も良くなってくる。 といっても、ゆっくり歩いたり、歩幅の小さな歩き方ではあまり良い効果は得られない。

大股早歩きが基本。身長にもよるが1kmを10分くらいで歩く様にしている。仕事場まで40分くらいで歩く様に心がけている。

靴選びに関してはそれほど高い靴でなくても大丈夫だが、靴ひもはきちんと結ぶ事は大事である。踵をきちんと合わせて、つま先は少し遊ぶ様にし、足の甲の部分でしっかり結ぶと歩きやすくなる。
毎回結ぶのは大変なのだが、慣れてしまうと緩い靴では歩きにくくなり、結ぶ事が当たり前になる。

本来は40分くらい連続で早歩きすると良いのだが、夏場など汗をかいたまま電車に乗っていったり、夜遅くに帰ってくる方に「よく歩いて下さい」というのは無理があるので、駅まで自転車であればそこを歩く様にしたり、エスカレーターを使わず階段にすれば筋力も上がってよい効果がある。
心臓などに病気のある方は医師の診断のもとに行って下さい。

肩こりのマッサージで

カイロの学校を卒業後、インターンをしていたセンターでの経験です。 スナック経営の女性で肩こりがひどく時折来院していました。特に右を向くと首から僧帽筋にかけて痛いと訴えていました。

うつ伏せで僧帽筋のマニピュレーションをし始めた時、思わず手が止まりました。 僧帽筋の中に芯が入っている様な感じがして、おかしな表現ですが『筋肉の中に鉛筆が入っている』と思ったほどです。

ひととおり施療が終わり、副院長にお聞きしたところ、数年にわたり3日に一度くらいの間隔で自宅にマッサージ師に来てもらいマッサージを受けていたそうです。 肩こり等でマッサージを受ける方のほとんどは強い力で押してもらいたがっていますが、 実は強い押圧やマッサージ行為は筋肉を痛めると言われています。

前述した女性の筋肉の事を考察すると、強いマッサージを受けた事により筋肉内の毛細血管が障害を受けて微量の内出血が起き、血管の修復が完全に行われないうちにまたマッサージを受ける事が続き、数年間かけて出血修復のために集まって来た繊維組織にカルシウムが沈着して筋肉で変性が起きてしまったのだろうと考えています。 まるで筋肉の中に『骨』ができた様な感じです。 残念ながらこの様になってしまうと筋肉は元に戻る事は無いでしょう。

もっとも、カイロプラクターがマッサージ行為はできませんから、カイロの施療でこのような事は起こりません。 頸椎や頚胸移行部の調整や鎖骨の動きを整える事によって肩こりは軽減していきます。オイルを使い皮膚をさする様にするだけでもリンパの流れは回復していき、非常に良い効果があります。 凝っているからといって強い力で筋肉を揉みほぐす事は良い事ではありません。

温める?冷やす?身体の痛みへの対処法

腰痛などの場合、特にギックリ腰なんかでは温めた方がよいのか、冷やした方がよいのか、悩む事がありますね。調べてみると両方の意見があり非常に悩みます。 一般的に、急性は冷やす。慢性は温める。といいますが、概ね身体の痛みには冷やした方が良いと考えています。

痛みやなにか症状のある場合、その部分は「炎症」がおきています。 炎症は傷などが治るために必要な事なのですが、「炎症は第一層で止める」というのが鉄則で炎症が広がるのを防ぐには、やはり冷やす(アイシング)が良いでしょう。 確かに温めると気持ちがよいのですが、ホットパック等で温めると温めた場所は赤くなり当然温度が上がっていて汗も出てきます。 血流も良くなりますが、ちょっと考えてみましょう。体温は常に一定です。直腸温で37°ですから、暑い時には汗をかいて体温を下げるし、寒い時に震えるのは筋肉を震わせて体温を上げるという事をしています。 温める事によって血流が良くなるのは、加えられた熱を捨て去るために血管というホースを太くして、血液という水をたくさん流して温度を下げようとしてます。 ですので、寒い時に暖かい服装をする事が悪いと言う事ではなく、無理に温める必要は無いと思います。もちろん、必要の無いアイシングもすることはありません。

ちょっと話しがそれますが、冷え対策でショウガの料理を食べていたレポーターが、 ふたくちかみくち食べて、「見て下さい。この汗!」っていいながら、体温が上がり血流が良くなった事をアピールしてますが、汗をかいているという事は、体温上昇を防ぐために汗をかいて体温を下げているという事になります。
低体温の方がこのような食事をして、低体温が治るのならいいと思いますが、一時的な事と思っています。

40年〜50年ほど前は、野球の選手が方を冷やす事はいけない事とされていましたが、現在は投球後に肩と肘をしっかりアイシングしているのを見かけると思います。
これも、肩を使った後に組織の熱破壊を防ぐためになります。
機械では熱破壊を防ぐために冷却に力を入れてます。良い例が自動車のラジエーターで、この装置は適正なエンジン温度を保つためですね。
人や動物の体温も一定になっていて、細胞の働きが正常に行われるために必要な事なのです。 発熱というのは一時的に細胞の働きを抑えて、免疫力を上げるために体温を上げているのです。
そのため、風邪などの発熱時に解熱剤を服用すると免疫が下がり却って治りが悪くなります。注意が必要です。

例えば、膝痛で膝関節に水が溜まっている方は特にアイシングが効果的です。 東洋医学では膝に水が溜まるのは、「炎症があるため身体が水を溜めて冷やしている」と言っています。ですので、炎症が続いてる間はいくら水を抜いてもまた溜まる事になります。 膝に係らずこまめなアイシングと、関節の調整をするとなおいっそう効果があります。

☆アイシングの方法  アイスバッグ(市販されていますし、ビニール袋で代用できます)に氷と水を入れて患部に当てます。 冷えすぎる時にはてぬぐい(タオルでない方が良い)か綿の布を一枚置いてその上からでもアイスバッグを当てて下さい。 時間は、15〜20分くらいでいいでしょう。一日に2〜3回行って下さい。
☆注意  患部のアイシングが目的ですから、体全体を冷やさない様にご注意下さい。

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