股関節痛で施療をしているクライアントさんが、股関節の痛みが無いときがあると言うので、痛みの無い時に1.5kmくらい歩いた来たと話してくれた。しかし、翌日から右膝に痛みが出て歩くのが辛いと言っていた。
いままで股関節痛で歩いていなかったのを急に歩いたため、膝関節の炎症が起きたようだ。触診すると水が溜まっていた。膝の調整をして自宅でアイシングをしてもらう事にした。次回様子を聞く事にする。
膝の痛みで来院した方ではないが、膝を見ると右膝だけ「脛骨粗面」が出っ張っている。これはよく見かける病気なのだが、「オスグットシュラッテル氏病」とういう病気である。病気といっても感染等によるものではなく、多くはスポーツ外傷によるものである。
脛骨粗面と言うのは大腿四頭筋(大腿の前面の筋肉で、膝を伸ばす筋肉)が付着している場所で、骨格が出来上がる前に強い筋トレ(ジャンプをする、荷重をかけて膝を伸ばす)等を行うと、筋肉が骨から剥がれる様になり、脛骨粗面が出っ張ってしまう。
受傷時ではかなり痛みが強く、膝に水が溜まってくる。特に処置は無く運動を控える様に指示されるだけになる。もちろんカイロプラクティックでも特に行える事は無い。症状が落ち着いてからは、膝の調整やアイシングで痛みが治まってくる。
これは、指導者の知識が無いために起こる事が多いのではないかと思っている。特に町内等で活動しているクラブチームではそのスポーツを経験して来た大人がコーチをしているようだが、彼らにカイロの様な知識がないため、自分たちが経験して来たトレーニングを子供たちに行わせているのが原因ではないかと思う。
今でこそ、うさぎ跳びは膝を痛めると言う事が知られているので、トレーニングに入れてないようだが、同じ様な事をさせていては何もならない。確かに、一流選手は子供の頃から運動をしているのだが、強いトレーニングで身体が壊れると言う事を知って貰いたい。
ズボンを履く時に膝が上がりにくいと言う方がいる。膝を挙げる行為は股関節だけではなく、骨盤の動きと一緒にならないと挙げにくくなる。
施療着に着替えてもらう時に、動きを見ていると膝が挙らず着替えにくそうにしているの見る事が多くある。上の図のように骨盤と言うのは左右の寛骨(仙腸関節のある部分を特に腸骨とよぶ)と寛骨に間に入っている仙骨と言う骨で作られている。この寛骨と仙骨の間を仙腸関節といい、解剖学では不動関節で動く事は無いと定義されている。
しかし、現実には仙腸関節は可動関節であり、普段の生活やスポーツ、事故などの外力によって、変位が起こる。つまりゆがむと言う事である。仙腸関節は股関節と一緒に動き股関節の可動範囲以上に膝が挙ったりする。
この関節が動きが滞ると、腰痛、坐骨神経痛と言う症状が出る事もあり、痛みが無くても動きが制限される事があり、下肢の筋力が低下する事も観察されている。 骨盤の調整を行うと、下肢の筋力アップが起こり、膝を挙げる場合、非常に楽に挙げる事が出来るようになる。
階段で脚が挙げづらい、スボンや靴下が履きにくい、平らな所でつまづく等、骨盤の調整をする事で楽に動ける様になったりつまづきにくくなるため、この様な症状のある方は骨盤の調整をお勧めする。
何度が書いた事だが、肩関節の障害は関節が緩んで関節の位置が悪くなる事で、動かしづらくなったり、痛みが出たりする。 カイロプラクティック川崎での施療は関節を密着させる事が主な事で、筋肉の長さを正常な長さに戻す様にしている。
しかし、いくら調整をしても一度伸びてしまった靭帯は程度によるが完全には元に戻らない。そこで施療後、普段の生活の中での注意を話している。 荷物を持つ時には、腕を完全に伸ばして持たない様にお願いしている。わずかでよいので肘を曲げて荷物を持って頂きたい。腕を完全に伸ばして荷物を持つと、肩関節が引き伸される様に力がかかり、伸びてしまった靭帯の分だけ関節が離開する事になり、施療の効果がなくなってしまう。
肌がかぶれないのであればテーピングも効果があるが、自分で貼るのは難しいので、家事などの作業が無い時には三角巾等で腕を吊ってしまうのが良いだろうし、上腕二頭筋の筋トレも効果がある。筋トレと言っても筋肉を強くすると言うわけではないので、疲れるほど行う必要はない。
方法としては、1Lのペットボトルに水を入れて肘を曲げ伸ばしするだけでよい。回数としては10回から20回程度で充分である。前述した様に筋肉を鍛えると言っても強くするわけではない。靭帯が伸びてしまうと必然的に筋肉も多少伸びてしまっているため、関節にゆるみが出る。その筋肉を元の状態に戻すのが目的になる。筋肉は強くするより今の状態を維持する事が大事と考えている。そのため、今の筋肉をよく使う事でよい。そして、しっかりアイシングする事をお勧めする。