膝関節は体の中で一番大きな関節であり自力でのケアは非常に難しいため、自宅でのケアで大切な事はアイシングと考えている。マスコミ等での情報では大腿の筋肉が弱くなったため膝関節が障害されると言っているが、実際は膝関節の障害により大腿の筋肉の萎縮が進んだものという一部の整形外科医の意見が正しいと思っている。理由としては『筋力を低下させ膝関節を休ませている。』というものである。
自分の体験から考えてみても、その整形外科医の話しが一番納得できる。したがって、大腿の筋トレは行っても無駄と思っている。特に椅子に座り足首におもりを付けて膝の曲げ伸ばし行う方法や、同じ姿勢のまま両手で膝の裏を支えて床から脚を持ち上げぶらぶらさせる方法も行われているが、この二つの方法はお勧めできない。 なぜなら膝関節の分離が起こる事にある。
整形外科やカイロプラクティックでも多く言われる事で、関節の隙間を適度にを広げるという考え方があるが、本来関節は密着している事が大事で、怪我等で密着が悪くなると痛みや筋力低下が起こる。 立って生活をするという事を考えると、肩の関節を除き他の関節は重力によって密着方向に力がかかっている事が解る。そのため関節の隙間を適度に広げるという事は不可能という事になる。整形外科で一般に行われている頚部や腰部の牽引療法も同様である。
自宅でのケアは痛みが強い時には歩行や運動は控え、痛みが軽くなるまで徹底的にアイシングを行う事。痛みが強い時にはたいてい膝に水が溜まっているが、水が溜まるのは炎症があるためで、体は炎症を抑えようとして関節内に水を溜めている。そのため、いくら水を抜いてもすぐに溜まってしまうのである。 膝の腫れや痛みが少なくなってからはしっかり歩く事が一番大事になり、膝の痛みが無くなると萎縮していた筋肉は自然ともとに戻る。必要以上の筋トレは必要がなく、却って炎症が強くなる事もあるので注意をしたい。
いわゆる四十肩や五十肩と言われる肩関節の痛みのケアで大事な事がある。自宅でのセルフケアを行う事で痛みの軽減が早くなる。
方法としてはたいして難しい事は無いが続ける事が必要である。いくつかやり方を書いてみる。
1.窓枠やシンクに肩幅より少し広く手を着き体を斜めの状態で腕立て伏せを行う。注意として腕を曲げた時に肘を体より後ろに出さない事。もちろん、床で腕立て伏せを行っても良いのだが、筋トレをするのが目的ではなく、肩関節の圧着にあるためあまり大きな負荷をかける必要は無い。
2.湯船に浸かっている時に肘を曲げ、手のひらを広げ、肩の関節を中心に腕を内外に動かす。手のひらにお湯の抵抗がかかり伸びてしまった筋肉を正常な長さに戻すために行う行為である。また、部屋の中ではうちわを持ち同じ事を行っても良い。
3.少し大変な方法だが、床に伏せて両肘で体を支え、脚を伸ばし肩関節に荷重をかける。この時に腰部を真っ直ぐにする事。この形は腹横筋の強化にも効果がある。
4.以前投稿したが、ハンガーに2Lのペットボトルに水を入れくくりつけて、仰向けになり両手を天井に向けて伸ばし、ハンガーを持ちハンドルを回す様に左右に動かす。肩関節に荷重をかけ圧着しながら可動範囲を広げる事が目的になる。
ただし、これらの方法はゆるんでいる肩関節には特に有効であるが、可動範囲が少なく痛みが強くてあまり動かす事が出来ない方はカイロプラクティックの施療を続けて、ある程度動かせる様になってから自宅ケアを行うのが良い。
また、ケアの最後にはアイシングを行うとより効果的になる。これも以前書いてあるが、方法はアイスバッグに氷水を入れて、肩関節にあてバスタオル等で固定し、15〜20分冷やす事。
年の瀬も迫り大掃除を終えたお宅やこれからの方もいると思う。 注意して頂きたい事に、ギックリ腰や、頚部痛がある。やはり不意に動く事が多い作業のため、ギックリ腰になる方も多々いらっしゃるだろう。 物を持つ時には必ず膝を曲げて、かるく肘を曲げ、腰の力だけで立ち上がらないようする事。
また、立ち上がる時よりも物を持とうと腰を曲げた時の方が受傷しやすい事を忘れてはならない。 以前にも書いた事であるが、筋肉は引き伸された時に障害されるため、腰を曲げる、背中を左右どちらかに曲げる様な感じで背中を伸ばすなどの瞬間に引き伸された側が障害される事多い。 ギックリ腰の時には、作業を中止して痛めた部位をアイシングしながら体を休ませるのが大事になる。
アイシングは氷水を用い一回の時間は時間は15分から20分を目処にして、一日に数回に分けて冷やす事。部屋を温かくしてアイシングをしている部位以外は温めながら行う事が大事。体温が下がらない様に注意をする事。
日頃から首に痛みのある方、特に頭を後ろに倒すと痛みがある方、または倒せない方は、上を向く動作に注意をしたい。電球の交換時に上を向き頚部痛を発症した方もいる。健康番組でも同じ話しがあり、その方は頸随をいため手術を行ったようだ。
この場合も、受傷後すぐに安静にしてアイシングが必要となる。両腕、両足、片側の手足が上手く動かせない様な場合は迷わず救急車を要請する事。 充分に注意いただきたい。ある程度症状が治まってからカイロプラクティックの調整で回復して行くので、この様な時には連絡いただければ幸いである。